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第28回「これからの算数・数学教育を考える会」を開催しました
11月9日(日)に、第28回「これからの算数・数学教育を考える会」をオンライン開催しました。この会は、京都教育大学の第4期中期目標・中期計画に掲げる、大学と附属学校との連携した先導的教育モデルの開発、展開等を目的とした取組の一環として、算数・数学のカリキュラムを開発・実践し、広く学校現場への発信・交流をしています。
会ではまず、木村徳宏教諭(京都府八幡市立男山中学校)から「ICTも活用した不登校の子どもの算数・数学学習支援 〜モチベーション(自己効力感)を支える土壌づくりの必要性〜」についての発表がありました。生徒指導の観点からできること、数学教員の立場から寄り添えることなど、学校教育全体を通して生徒と関わる上で重要となる視点について提示されました。質疑応答では、数学という教科の特性を踏まえた上での支援のあり方を、今後も検討していく必要があることなどが議論されました。
続いて、村井翔馬教諭(京都府立北嵯峨高等学校)から「3Dプリンターでつくる数学の授業」についての発表がありました。学校に導入された機器の具体的な使用例や、数学教材(立体図形など)との親和性について紹介され、今後の実践に向けた展望を述べられました。近年の機器の発達から、制作時間の短縮が見込めること、複雑な立体図形の制作が可能であることなど、発展的な学習の可能性についても意見交流しました。
最後に、黒田恭史教授(京都教育大学数学科)から「生成AIを活用した算数・数学教育のあり方」についての発表がありました。不登校、外国人の子ども、特別支援が必要な子どもなど、これからの学校現場は様々な子どもたちのニーズに対応する必要があり、生成AIの活用は、個々のニーズに対応したオーダーメイドな教育を実現する可能性があることについて、具体的な事例をもとに報告がなされました。
会には、28名が参加しました。
次回は2026年2月にオンライン開催で実施します。


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