「緑の風」~ WEBニュース ~ 2020.12.23
令和2年度第3回公開講演会を開催
京都教育大学環境教育実践センターでは、令和2年度第3回公開講演会「『ごみ問題』は何を問いかけるのか」を12月9日(水)午後に開催しました。
生活に近いごみ問題と廃棄物処理場設置について、講師の本学社会科学科土屋雄一郎教授から、迷惑と考えられる公共財を設置する問題は、NIMBY(NOT IN MYBACKYARD;自分の裏庭ではなく別の場所に)として捉えがちですが、どのようにして社会的な合意を得るかについて、過去から現在の事例を解説していただいた。解決は難しく、場の公開性、参加型民主主義による運営の民主化、データの科学性といった論理的、科学的な手続きなど、経緯の重要性が説明されました。しかし、その合意形成も難しいため、処分場など「迷惑」の公募制や公募型合意形成に引き受けるインセンティブを追加していく「逆式」などの取り組みがなされている現状が説明されました。また、限界集落における処分場の誘致など、過疎化などの現代の社会問題にも関連する例が示されました。解説を聞きながら、17名の参加者は身近なごみから、迷惑と考えられる公共財を設置する問題を考える機会となりました。
今年度は室内講演会の新型コロナ感染症対策として、マスク着用、手指消毒、体温体調管理、窓の一部開放と室内換気、一座席おきの着座として参加定員を縮小する、公演時間を短縮するなどの対策を講じての開催となりました。