日頃より京都教育大学附属桃山中学校の教育活動にご理解とご協力を賜りまして、厚くお礼申し上げます。
本校は「豊かな感性、輝く個性、拡がる共生」を教育理念として、生徒一人一人が仲間とともに、また教員とともに学びあいながら、主体的に学びを深めていけるような教育をめざしています。
現代は変化の激しい時代だといわれます。たしかに昨今の新型コロナによる社会変容の中で誰もが実感したように、ただ過去の正解を覚えているだけでは新たな状況に対応することはできません。
そこで是非とも必要とされるのは、自分で問題を発見し、そして知識や情報を駆使して、仲間と協働しながら、よりよい解決の道をさがしていくことができる力なのです。
そこでは、とくに二つのことを大切にしたいと考えます。
一つは、自分の頭で考えることです。いまの時代、人は何かといえばネットで検索して答えを見つけようとします。たしかにはネットには様々な情報があります。しかし本当の「答え」は、けっしてネットの中にはありません。
そしてもう一つは、自分の足場にしっかりと立つことです。日々の生活や人との関わりの中で自分が感じること、「これは大切にしたい」「これは許せない」、そのような感性は、私たちが考える足場になります。じつはAIの大きな欠点は、このような足場がもてないところにあるのです。
またこうした教育活動とともに、京都教育大学の附属機関である本校の重要な使命は、先進的な教育研究により地域の教育に貢献すること、そして教育実習など質の高い教員養成の場を提供することにもあります。
私たちは、たしかな教育活動と教育実践を通じて、生徒たち、保護者のみなさん、地域の方々、そのほか多くの関係者のみなさんから信頼されるような学校づくりに日々つとめています。
まだまだ新型コロナの感染状況は予断をゆるせません。しかしさまざまな制約の中でも、また新しい一年の取組みを積み重ねていきたいと考えます。
京都教育大学附属桃山中学校を支えてくださっている多くの皆さまには、どうぞ引きつづき、あたたかいご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
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