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光る泥だんご

未公開
最新テクニック

             早期脱水白玉法
・・・作成2002/3
                                                    更新2003/7
                                                   微修正2003/9
                                                  再更新2003/12
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                                    大宇宙の神秘(今は亡き・・・・)
 

                 

                            トマト            コーラ


  あなたは「泥だんご」と聞いて何を思いつきますか?だんごを作ってぶつけ合って固さを競う?光るだんごを作って見たり触ったりして楽しむ?
  どちらも楽しい遊び方ですが、このページで扱っているのは特に光るだんごです。
  光るだんごでも、まだ水分が残っている初日や二日目は光っていた(一日玉)けど、何日もたって完全に乾燥したらどうなるでしょうか?完全乾燥してもやはり光を失わない、乾燥してこそ光り出す、そういう不思議な「千日玉」作りの方法もあるのです。
  そういう千日玉作りの方法も、実は一通りではありません。いろいろな作り方があって、それぞれなりに工夫されています。ANDS(日本泥だんご科学協会)のページにはそのいろいろな例が紹介されています。
  ここで紹介する方法はそういう多々ある中の一つです。

                        興味のある方はクリック!
                             泥だんごの謎
                             私のこだわり
   
                             作り方のDVD

  作り方の説明に進みたい人は進んでください。

  前置きはこのくらいにして「作り方」に入りましょう。所要時間は、玉の大きさによります(小さい玉は速くできます)が、直径が8−9センチの大きい玉で、実質作業時間は1時間半から2時間ですが、間に「休ませる」時間が入りますのでそれを入れると2時間半から3時間でしょう。もちろんこれは連続的にやった場合のことで、時間がとれなければ、たとえば30分作業した後にビニール袋に密封しておいて続きは翌日に、ということももちろん可能です。
  以下の作業手順を読みますと非常に複雑に見えて、「こんな難しい手順、誰に出来るのだろう?」「子どもには無理なのでは?」と思われるかもしれませんが、2,3度やって慣れたら実はどうということもないのです。ある時、京都の府下のある保育園に出かけたとき「すごい上手な子がいる」といって4歳の女の子を紹介されたことがあります。その子の作った物を見て驚き、また作り方を見て非常に驚きました。以下で紹介する上級の「白玉法」と基本的に同じ方法をその子が実際にやっていたのです。その子は、どういう経過でなのかは分かりません(4歳児ですから、尋ねてみても???)が、いつの間にかこの方法を自分で身につけていたようなのです。それまで、ふとしたきっかけで自分で編み出した自分だけの方法なのだと悦に入っていた私はちょっと恥ずかしく、そしてひどく嬉しい気がしたものでした。蛇足です。

用意するもの

<絶対要るもの>
  ・2,3日前からのよい天気と良く乾いた土、少量の水、信頼できる自分の手
  ・おしゃべりしながら一緒にやれる友達・・・
  ・乾いたぞうきんなど柔らかい物(だんごを休ませるときに置く安全な場所)
<できればあった方が便利な物>
  ・ビニール袋(料理用の透明な安物)
  ・磨く布(ジャージとか安物のストッキングが最適)
  

作り方
                 
 土台作り
写真のように土を濡らして、ぎゅっぎゅっと握って土台になる玉を作ります。握りしめて水分を絞り出します。絞りながらできるだけ丸い球体にしていきます。いくら絞っても固まらずにふにゃふにゃしていたり、ひびが割れてくるのは土が粘土質過ぎるからです。できるだけ砂状のものを含ませます。video1へのリンク
               


 球体作り
基本は、光らせようという邪念を捨てて、ひたすら丸いものを作る、という気持ちに徹することです。目標はひたすら丸です。表面のどこにもでこぼこがナイということが重要なことなので、理屈の上では楕円球でも角の丸まった三角形のおにぎり型でも良いと言えば良いのですが、そういう形状ででこぼこ無しに作るのはとても難しいと思います。ですから丸い球体を目指すのです。どこにもでこぼこのない丸い球体が作れるようになったら、光るだんごへの道は9合目まで来ていると思ってください。ひとまず、とにかく丸い球体を目指してください。子どもたちにもふだん、できれば「光った、光った」ではなく、是非「丸い、丸い」と言ってあげてほしい!

 <最初の2,3分間>は、まだまだ玉は濡れ濡れですので、多少の荒っぽい仕草もOKです。乾いた土(この段階では多少湿っている土でも可です)を振りかけて、握りしめたり、指先とか爪を使って出っ張り部分を押したり削ったり、へこみ部分を埋め合わせたり、あれこれやって(こういう荒っぽい作業は<次の3, 40分間>では不可です!)、要は、全体の形を丸くすることです。どこかがへこんでいるとかでっぱっているとか、そういうことがないように、きれいな球体にします。これは絶対の要請です。後での修正は不可能と思って、振りかけた土を使って全体の形を整形します。完璧な球体をめざしての整形の段階です。 (video2 へのリンク)

 <次の約3、40分間>は、なめらかな球面作りの段階です。手順としては、左手に持った土台玉の上に、右手で乾いた土を振りかけると小山のように盛り上がってのります。その盛り上がり部を右手の親指とその根本あたりを使ってそおっとなぞるように落としていって、なめらかな球面を作っていくのです(写真・下)。また玉を転ばして、また別の所に土をかけて、またなぞって・・・・この繰り返しです。(video3 へのリンク)・・・どんどん続けていけば(30分以上)下写真右のようになります。表面のきめの細かさにご注目下さい。きれいな球体というのはこういう物のことを言うのです。

              

 という言い方でちゃんと理解できて、やってみたらうまくできた!!という人は、次の休ませる
の欄に飛んでください。そうは簡単にいかなかった。きれいな丸い球体が作れない。ジャガイモみたいになってしまう(写真・下)という人は次のhelpをクリックしてください。
                        help
 
          
       ここでちょっと土について 余談
クリック!


 <終わり>球体作りを30−40分ほどやると普通は写真・下のようにきれいな球体になってきます。こうなるともはや土を振りかけても付着しません。かけた土を吹くと全部吹き飛びます。いちおう球体作りは終了です。

                                       
                          きれいに丸くなった球体
                                                  

 休ませる(早期脱水)
どんなに良い土(多様性のある土)を使っても翌日になってひび割れ(写真・下2葉)が起きる不幸をさける秘訣は、皮膜づくりをする前にだんごの内部の水分を適度に抜いておく(脱水しておく)ことです。抜くことでだんごがわずかに収縮します。縮むのです。これから皮膜という服を着せる前におだんご様をダイエットさせて体形を整えておくのです。ただし、脱水しすぎる(乾きすぎる)とこの後の皮膜づくりそのものができなくなります。水分に関するこの程度判断こそが光るだんご作りの最重要秘訣ですし、実は一番難しいところなのです。残存水分がどの程度あるかを推し計りながらやる。そういう意味で、だんご作りは、土というよりも水とのコミュニケーションに本質があると私は思っています。(後で紹介する「白玉法」はその典型です)

           

 <休ませ方>
 @きれいな球体ができたら、乾いた雑巾など柔らかい場所にそのまま置いて(写真・下左)直射日光を避けて自然乾燥させます。どのくらいの時間をかけて休ませるべきか、これが重大問題ですが、その日の湿度、作っている玉の大きさ、そして土台作りに使った土の質(吸湿性のよい粘土質の土をどの程度含んでいるか)などによって違ってきます。ですからあくまでも大まかな目安しか言えませんが、夏の晴れた普通の日に、直径が8−9センチくらいの玉を作ったとして、また「砂・半分+粘土っぽい粉のような土・半分の混ざりあいくらい」の感じで土台を作ったとして、これで約1時間が目安です。
 洗濯物が乾きにくい冬の日などは「脱水」に長い時間が必要ですし、玉の大きさが小さければ短く、大きくなれば長い時間がかかります。土台作りで吸湿性の低い砂っぽい土が多い作り方をしてあれば含有水分が少ないはずですから必要時間は短くなります。
 また、以上の点がどうであろうと、球体作りに必要以上に時間をかけた場合は、その間に脱水が進んでいきますので「休ませる」必要がない場合もあります。むしろこの場合、休ませて脱水乾燥が進みすぎますとこの後の作業ができなくなって、全てが駄目になりますので御注意。

 A放置すると、置かれた上側と下側で乾燥の仕方にずれが生じることがあります。ズレが生じますと皮膜づくりの進行とともに玉の表面にまだら模様が生じます。美しくなりません。そうならないように均質に乾燥させる、湿度分布を一様にするために万全の策をとるには、ビニール袋に密封放置(写真・下右)します。@と違ってこの工程は絶対に必要というわけではありませんが、やれたら無難という手順です。密封してあれば翌日とか翌々日あるいは一週間後でも続きの作業が可能です。
            


 仮皮膜づくり@放置したり、あるいはビニール袋から取り出したりしただんごは見た目よりもしっとりと湿っています(下写真・左)ので、これにまた土を振りかけていって(下写真・中央)、あとをなぞり・・・球体作りの続きを2,3分やります。それで表面がちょっと固めになってきたら・・・
 Aそおっと表面を削るように手でこすって、ざらざらした面をつるんとした面に変えます。数十秒こするだけで一気に色合いが変わるはずです(下写真・右)。

  

 皮膜づくりと磨き(初級)
 だんごの皮膜は、土の中に含まれている「さら粉」で作ります。地面を叩くと舞い上がってくる粉のような土です。実はこれは普通の土の中にごく普通に含まれている乾燥した粘土鉱物なのです。手や服が汚れる大元ですね。でもだんご作りではこれが「お宝」です。これをだんごの表面にすり込んでいくのです。どうするかというと・・・
 @手を地面に当ててさする(下写真・左)と掌が白っぽくなって、この粉が付着します。これをだんごの表面にすり込む(下写真・中央)のです。最初は優しくそおっと、だんだん力を強めて球面に沿いながらすり込んでいきます。一カ所だけに偏らないように、玉全体にまんべんなくやって下さい。でないとまだらが発生します。video4 へのリンク
 A30分から1時間ほど続けると(8−9センチ玉の場合)イイ感じになりますので、適当な布(ジャージや女性のストッキングが最適)で磨きます(下写真・右)。あまりしつこく連続的に磨かないようにしてください。ひび割れしやすくなります。光ってきたらほぼ完成です。
 B以上、実質作業時間は1時間半程度となりますが、この上、さらによい玉を目指したい人は、永久保存版千日玉作りの方法として以下の「白玉法」にも挑戦してください。

  

 白玉法(上級)
 布で磨いて光り出した玉が翌日になって光らなくなるのは、まだ内部に残存している水分が後日になってだんだん表に出てきて、出来上がっている表面の皮膜の精密構造を壊してしまうからです。とすれば<皮膜づくりを終えてから水分が出てくる>という経過ではなく<残存水分そのものによって最終皮膜が作られる>ようにすればよいことになります。皮膜を2重構造にして、外側の最終皮膜は残存水分そのものによって作られるようにする。それが上級編の考え方です。

 上級編は2重皮膜法ですので、初級のやり方でおしまいにするつもりか最初から上級を目指しているかによって、「休ませる」時間と「(初級の方法での)皮膜づくり」にかける時間が少し違ってきます。上級を目指すなら、まず「休ませる」時間を2/3程度に短くしておきます。1時間程度のところを40分ほどにしておくのです。最終皮膜づくりに必要な水分を十分に残しておくためです。また先ほどまでの「(初級の方法での)皮膜づくり」もこれを短くして、ある程度のところ(10分から15分程度)でやめにします。一応皮膜らしきものができていればよいという程度にしておくのです。その上で磨きもほどほどでやめておきます。光らせるためではなく表面の汚れを取り、なめらかにするために磨く、という程度にしておくのです。布を使わずに手でさするだけでも十分な場合もあります。さて、そのうえで・・・(以下の作業がうまく運ぶかどうかは残存水分の量によります。多すぎても少なすぎてもいけません。だから水とのコミュニケーションなのです)

 @初級の時と同質の土を使って、同じく掌を地面に当ててさすって掌を白っぽくした上でそれを玉の表面になすりつけていくのですが、すり込んでいって皮膜を作ると言うよりは、油絵で絵の具の上塗りをするような要領で、いったん出来上がった皮膜の上にもう一枚別の皮膜を上塗りする感じでやっていきます。すり込む力をちょっと弱めてさするように付けていくのです。そうするとさすった後が白っぽくなっていきます。内部の水分に浸潤されない生乾きの上塗り皮膜を作っていくのです。これがうまくいくと表面が白色化していきます。下写真のような白い玉になるはずです。video5 へのリンク
 注意してほしいのは、これを一気に進めたりしないことです。一気に進める(急に力を弱めたやり方に変える)とこれまでの皮膜の上に別皮膜がかぶさることになって断層ができやすくなります。だから最初はちょっと力を強くしてこすりつけ、だんだんと力を弱めていくつもりでやります。充分に時間をかけて白っぽくしていくのです。最初はまだら模様ができますが、やがて消えていきますので心配はいりません。次第に全面的に白色化していきます。
 なお、だんご表面を白っぽくできる良い粉を掌にうまく付着させるには、乾いた上質の土をコンクリートのような固い面の上にばらまいておいて、それを掌で擦るようにして(まるですり鉢の中でごまを擦るように)なでまわすやり方が効率的です。無限回のこすりに耐えられるよう、日頃から掌を鍛えておきましょう!!
 なお、作業がうまくいっているかどうかの見分け方は、触感として、やればやるほど表面の微少な凹凸が埋められていって、どんどんなめらかになっていく、そういう感じがするかどうかです。

                       

 Aやがて白色化するとその後何の変化も起きないように思える状態がきますが、それでもどんどんと続けていくと、やがては内部に残った水分の作用で白い皮膜が浸潤されてきて黒ずんだ皮膜になってきます。自然にそうなります。重要なことは、粉を手ですり込む物理的な力で水分を浸潤させるのではなく、蒸発しようと内部からしみ出てくる水分の作用でいわば(大げさな言い方をすると)化学的に浸潤されていくようにしていくことです。白色化そして浸潤まで1時間以上、場合によっては2時間近くかかる場合もありますが、布で磨く必要もなく、掌の中でだんごは黒ずみ、そして自然に光り輝きそうになってきます。下の経過写真を見てください。この皮膜は最終的な水分作用で生じていますから永久保存されるのです。「白玉法」は別名「自然浸潤法」でもあります。
 (一度作った玉を土の中に埋めて置いて一定時間後に取り出して磨くという、昔の子どもがよくやっていた「埋め込み」法も基本原理としては似ていると思います)
 注意してほしいのは、浸潤が起き始めたとき、どこで粉のなすりつけをおしまいにするかです。玉が光り始めるまでやり続ければ後日の出来も良くなりますが同時にひび割れの危険も高まります。さほど光ってはいないけど全面的に浸潤が起きてきたと思ったらやめる、というのが原則でしょう。例えば下の写真の右端まで粉つけを続けるのは危険な賭けになります。

   



 B作業を終えただんごはタオルでも雑巾でもかまいませんからとにかく乾いた布にくるんで、ゆっくりと乾燥させます。白玉法で作っただんごが光り出すのは作業を終えた数時間後、その日の夜頃です。乾燥の進行とともに光り出すのです。そのころ表面が曇っているようなら、どんな布でもかまいませんから、ちょっとさすって表面のお掃除をしてあげます。磨くと言うより表面の汚れを取る感じで数秒間だけさすってあげます。まだら模様も消えていって光り方が最高になるのは翌々日頃でしょう。水分が完全に無くなる翌日、翌々日あたりまでは、数時間おきに置き方を変えてやったり、ちょっと手や布でさすってやったりなどして乾燥が表面全体でまんべんなくすすむように気を付けてあげてください。(無理に光らせようと布でしつこく磨きすぎるとひび割れしやすいのでご注意!磨いて光らせるのではナイという理解が必要です)
 やがて完全乾燥すると、下の写真のようにわずかに色が薄くなりますが光りは失われません。永久保存版です。
 赤土なら、これが赤い玉になるわけです。

                         参考までに・・・