附属桃山小学校副校長　兒玉 裕司

　平成29年度「情報化促進貢献表彰」で文部科学大臣賞を受賞しました。附属学校の一つの使命である研究・発信が認めて頂けたからだと思います。表彰内容は「平成21年度以降現在に至るまで、教育の情報化に関する研究を継続して行っており、ICT機器を活用した各教科の教育手法の充実や、情報教育の中核を担う新教科「メディア・コミュニケーション科 (MC科)」の開発研究に取り組んでいる。この他、地域の教育に貢献することを目指し「教育の情報化推進拠点校」として学内に研究プロジェクトを立ち上げ、MC科を核としながらもその教育手法を各教科に波及させ、児童が情報やICT機器を適切に活用しながら「主体的・対話的で深い学び 」を実現しいくための研究を現在にわたり進めている。同校での当該プロジェクトは国内外から多数の視察（国内49件、海外10件）を受け入れるとともに各種研修会や研究会において成果の発信を行うなど、我が国のICT活用及び情報活用能力育成の優れたモデルとなっている。」との内容で全国で本校1校が受賞できました。本校は、ICT教育（ICT=information and communication technology）を推進して、これからの情報教育のモデル校として、取り組んでいます。

　私たち大人は、アナログもデジタルもどちらの長短所もある程度理解できるところがあります。しかし、子どもたちの世代は、ほとんど全てのものがデジタルの環境で育ってきていると言えます。簡単に入手でき、溢れる情報の中から自分に必要な正しい情報を取捨選択したり、また正しい方法で発信していく力が今こそ必要になってきています。それは、簡単にインターネットから情報を引き出せたり、機器を器用に操ることができることを目指すものではありません。機器の操作に関しては、いろいろなことを知り理解した上で、たくさんある選択肢の中から一番適切な方法を選ぶ必要があると考えています。そしてこれからの時代に一番大切なことは、物怖じせず人と関わるコミュニケーション能力だと考えます。顔を合わせて話すことや相手意識を常に持って人と関わることが今まで以上に必要になってくるのです。

　これからも、附属桃山小学校は次世代の教育情報化推進事業（情報活用能力の育成等に関する実践的研究）としてタブレットを活用した授業実践等を発信していきます。

▲一人1台のタブレットを使っての授業