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学長メッセージ
2011学長メッセージ(平成23年7月)

学長 位藤 紀美子【高度な倫理観や人権意識を持ち、優れた資質・能力を有する教員養成を目指す】
京都教育大学は、明治9(1876)年に創設された京都府師範学校を受け継ぎ、昭和24(1949)年に新制の国立京都学芸大学として出立以降今日まで、教員養成として135年の歴史と伝統を有しております。時代や社会の要請に応じて、組織や課程等が変わることはありましたが、「教育者を養成する」という基本の理念や目的は一貫してきております。その理念や目的のもとに、学校教育を始め、社会教育や生涯学習等に携わる多くの優れた人材を輩出してまいりました。現在の本学の教育課程では、人間としての基礎教育にも重きを置き、基本的な社会人として備えるべき「教養科目・人間形成群」を始めとする教養科目や各分野における専門教育に加え、教員養成として必須の教職科目や教科教育科目を修得するようになっております。特に実際の教育現場に係わる実地教育科目が1回生から系統的に配置され、3・4回生での教育実習に臨むようになっています。附属学校だけでなく、公立学校でのボランティア活動やインターン実習などを経験し、児童・生徒を理解しつつ指導力をつけていくことができます。
学生は、幅広い見識や総合的な判断力を兼ね備えた高度な専門性を身に付けられるような体系的教育課程を踏まえることができます。いろいろな課題に主体的に取組み、状況にも柔軟に対応しながら協力しあって解決していけるようになることを重視しています。
【学部から大学院まで、また附属学校等の連携における教育研究の充実】
京都教育大学は、小規模の単科大学でありながら、教育学部と大学院の教育学研究科並びに連合教職実践研究科及び特別支援教育特別専攻科を有し、加えて、特別支援学校を含む幼稚園から高等学校までの七つの附属学校園と附属教育実践センター機構や情報処理センターなどを持っています。そのため、幼児から児童・生徒、学部学生や院生(現職教員を始め社会人を含む)までの多様な年齢層の人々が学び交流しています。各分野の専門領域の教育研究に加え、特に教育実践に係わる教育研究においても恵まれた体制になっています。
そうした中で、学生・院生には、入学時から卒業・修了時まで、それぞれの専攻ごとに指導教員が配置され、個別に、勉学・生活の両面にわたり継続的にきめこまかな相談に応じています。学生たちには、そういう環境を活かして、楽しく有意義な経験を積み重ねていただきたいと願っております。
大学生活の醍醐味は、自己の内外への知的好奇心を耕し、人間、社会、科学、自然、芸術、体育等、いろいろなものやことについて学びながら、自らの世界を見いだし独自に創り上げていくことにあります。勉学や読書や様々な活動を通して、多様な考え方や生き方を知り、共感したり討議したりしながら、自分の考えを鍛えていくことで、まず自律的な自己を形成することが大事だと考えています。その上で、大学時代に得られたものを将来の礎にしてもらえたらと思います。また、現職教員の院生には、自分の日頃の実践を理論との関わりで捉え直し、次への課題を探究する機会になります。その意味では、大学は、生涯学習・研鑽の場としても有効に機能しています。【地域・国際社会との交流・連携】
京都府・京都市教育委員会や地域の他大学との連携協力のもとに、大学コンソーシアム京都や連合教職実践研究科等、様々な研究や研修の機会や場の提供を行うと共に、近隣の大阪教育大学や奈良教育大学との連携協力、タイや中国、韓国等の教員養成大学との教育研究の交流を進めています。また、地域への講演会や留学生との交流会など、大学開放事業なども積極的に行っております。こうした中で、学生たちは、国内外の他大学の授業を受講したり他大学の学生たちと交流したりして、国際的な視野をさらに拡充することができます。その結果、地域や国際社会での活動に携わる学生や卒業生も継続的に出ています。
まず、教師志望の学生たちの要請に応えていくこと。次には、子どもや人間を信じて未来への夢や希望を抱き自ら常に学び続けながら、自覚と自信と責任を持って教師としての職務を果たしていけるような優れた教員を送り出すこと。さらに、現職教員を始めとする地域社会での生涯研鑽・学習の機会や場を設けること。こうした取組を重ねることで、京都教育大学の社会的な務めを果たしていきたいと考えております。