1.教科指導方針について
①外部との研究機関および製造現場との連携
第2期SSHの活動として本年度に実施した事業は次の通りである。すべてSSC活動として希望者を対象に実施。(詳細はSSC活動報告参照)
平成18年度実施した事業
1)「透過型電子顕微鏡(TEM)で原子を見る」 京都教育大学
2)「X線マイクロアナライザー(XMA)による元素分析」 京都教育大学
3)「鉛蓄電池工場見学」 ㈱ジーエス・ユアサ コーポレーション
4)「製鉄所見学」 ㈱神戸製鋼所加古川製鉄所
5)講演「光で遊ぶ金ナノ粒子」 大阪大学,日本学術振興会
②高大接続
京都教育大学の学生と本校生徒でグループをつくり,1つのテーマについて継続的な探究活動を実施することを考えたが,今年度の実施には至らなかった。
③国際性の導入
日本学術振興会の「サイエンス・ダイアログ事業」を活用し,外国人研究者の話を聞く機会を設けた。(詳細はSSC活動報告参照)
日英サイエンスワークショップを実施。(詳細は日英サイエンスワークショップ報告参照)
日英サイエンスワークショップの参加校であったイギリスの高校と理科の教員間での交流を開始した。現在はそれぞれのカリキュラムや現在実施している実験について情報交換している段階であるが,今後も継続し,1つのテーマを見つけて共同研究などに発展させていくことができればと思う。
英語科との共同授業については今年度は実施できなかった。一昨年の反省を元に来年度は少しでも実現したい。
④科学クラブの充実
①で記した事業以外で,本校内で実施した科学クラブの活動は次の通りである。すべてSSC活動として希望者を対象に実施。草木染めについては,2名が継続して発展的に実験を続け,その成果を校内のSSC活動生徒発表会で発表した。(詳細はSSC活動報告参照)
1)青銅鏡作り
2)草木染め
3)超伝導体の作成
2.各課題の年次ごとの進展目標について
(ア)「理科・数学教育を通じて豊かな国際性を育む方法の開発」
教科指導方針・国際性の導入参照
(イ)「高大接続に資するカリキュラムとシステムの開発」
教科指導方針・高大連携参照
(ウ)「より継続的なパートナーとしての大学ならびに外部機関との連携のあり方の開発」
教科指導方針・高大連携参照
(エ)「教科指導からの発展としての自主的創造的活動の開発」
SSC活動の「草木染め」において,本学大学院生および本校卒業生がTAとして継続的に探求的活動の支援を行った。(SSC活動報告参照)
また,校内のSSC活動や日英サイエンスなどの報告会などによって,多くの生徒の科学への関心が高まったためか,大学や企業等の化学に関する実験教室への参加,サイエンスキャンプ等の研修会への参加が増えてきた。また,化学オリンピックには1名が参加した。今後も様々な企画の考案や大学や研究所の実験教室や講演会等の積極的な呼びかけを行っていきたい。
(オ)「今日的課題を解決する力を有する理科・数学教員の養成プログラム開発」
教育大学での実習やその事前学習を大学生に指導させることなどを考えていたが,今年はその研究室に所属する学生が少なかったこともあり,実現できなかった。しかし,本校で放課後に実施したSSC活動においては,TAとして教育大院生,京都工芸繊維大生(本校卒業生)の2名の協力を得た。今後の実験の方向性を生徒と共に考え,適切なアドバイスを与え,生徒発表会のプレゼンテーションの指導まで熱心に行った。10月以降,教育実習を終えた教育大生にSSC活動「鉛蓄電池工場見学」「製鉄所見学」への参加を呼びかけたが,残念ながら今年度は参加者はなかった。来年度以降は教育大生と本校生徒が共に,興味を持った課題について共同研究し,その成果を発表する機会を設けることなどを現在考案中である。
(カ)「成果の公開・共有,評価・検証と研究内容改善への取り組み」
特になし
| 学期 | 章 | 単元 | 主な実験・実習 | ||
| 教師による演示 | 生徒実験 | SSC活動 | |||
| 1学期 | 物質の構成 | 物質の分類・成分 | KIO3,マロン酸などの振動反応 | 化学実験の基本操作(CuSO4・5H2Oを用いた化学変化) | |
| ワインの蒸留 | |||||
| マジックのペーパークロマトグラフィー | |||||
| ヨウ素の抽出(ヘキサン)・昇華 | |||||
| 硝酸銀の沈殿反応 | |||||
| 炎色反応の観察 | |||||
| 物質の構成粒子・原子・分子・イオン | 電解質水溶液の電気伝導性 | 透過型電子顕微鏡(TEM)で原子を見る〔京都教育大学〕 | |||
| 希ガスの安定性(Heガスによる変声) | |||||
| NaCl,CuSO4,方解石,カリミョウバンの単結晶の観察 | 青銅作り | ||||
| 物質の構造 | 化学結合 | ドライアイスの性質(電子レンジによる加熱など) | |||
| 極性分子の性質(ビュレットからヘキサン、水を流出) | 走査型電子顕微鏡(SEM)で元素分析〔京都教育大学〕 | ||||
| 物質の構成 | 物質量・反応式 | オレイン酸の単分子膜法によるアボガドロ数の測定 | モル濃度の溶液の調整 | ||
| 圧電素子を用いたエタノールの爆発 | 草木染① | ||||
| 物質の変化 | 化学反応と熱 | テルミット反応 | |||
| 使い捨てカイロの原理 | 中和熱の測定(ヘスの法則:温度センサーを用いた測定とデータ処理) | ||||
| 濃硫酸と尿素の溶解熱,水酸化バリウムと塩化アンモニウムの吸熱反応(水が凍る) | |||||
| 酸と塩基 | 紫キャベツを使って呈色反応 | ||||
| pHの測定(pHメーター、万能pH指示薬) | 中和滴定,食酢の定量 | ||||
| 酸と金属の反応 | |||||
| 夏期休業 | 超伝導酸化物の作成 | 超伝導酸化物の作成 | |||
| 草木染に関する課題研究 | 草木染②(~1月末まで) | ||||
| 2学期 | 物質の変化 | 酸化還元反応 | 主な酸化剤と還元剤の反応 | 酸化還元滴定 | |
| ボルタ電池・ダニエル電池・マンガン乾電池 | |||||
| 鉛蓄電池 | 鉛蓄電池工場の見学〔ジーエスユアサコーポレーション〕 | ||||
| 金属の水溶液と金属の反応(金属樹) | |||||
| 水溶液の電気分解 | |||||
| Niめっき | |||||
| 無機物質 | 周期表と元素の性質 | ||||
| 非金属元素の単体と化合物 | 塩素の発生と性質、塩素系漂白剤と酸性洗剤 | ハロゲンの単体と化合物の性質 | |||
| 液体窒素(Br2管、Cl2管、O2、テニスボール) | 硫黄の同素体 | ||||
| 酸素の発生と性質 | 硫酸の性質 | ||||
| アンモニアの反応(ネスラー試薬、濃塩酸) | ケイ酸ナトリウムとケイ酸 | ||||
| 黄リンの反応(自然発火) | |||||
| 銅と濃硝酸、希硝酸の反応、NOとO2の反応 | |||||
| 金属元素の単体と化合物 | リチウムとナトリウムの反応 | アルカリ金属とアルカリ土類金属の単体と化合物の性質 | |||
| 黄銅作り | アルミニウムと亜鉛(両性元素)の単体と化合物の性質 | ||||
| 鉄は生きている(視聴覚教材) | |||||
| クロム酸イオンと二クロム酸イオン | 金属イオンの反応 | ||||
| 未知試料金属イオンの分離と確認 | |||||
| 冬期休業 | 製鉄所見学 〔神戸製鋼加古川製鉄所〕 | ||||
| 3学期 | 有機化合物 | 有機化合物の特徴と構造 | |||
| 炭化水素 | メタン、エチレンの製法と反応 | アルカン・アルケン・アルキンの性質 | |||
| シャボン玉に点火(メタン、ブタン) | |||||
| 酸素含む有機化合物 | アルコールの水溶性とNaとの反応 | ||||
| ホルムアルデヒドの製法と性質 | カルボニル化合物 | ||||
| ヨードホルム反応 | エステルの合成 | ||||
| カルボン酸の性質(酢酸、ギ酸、マレイン酸、フマル酸) | |||||
| 高級脂肪酸の性質(水溶性、臭素との反応) | セッケンと合成洗剤の合成と性質 | ||||
| 芳香族化合物 | ベンゼンの性質 | ||||

