1.教科指導の方針について
①保健
SSHとの関係については,健康について科学的に考えるとはどういうことかをテーマとしている。授業の中では,意図的に指導し,生徒が発表するときには必ず科学的背景について述べるように指導している。理科をはじめとする他教科との連携が必ずしも機能しているとはいえないのが課題である。
論理的に考察することが本校のSSHの目標の一つである。2年,3年ともに発表する機会が多い授業であり,論理的に述べる機会として関われたと考えている。
②体育
以下のような取り組みをして,SSHとの関係を模索してきた。
1) スポーツという人間の活動に科学的知見を応用するとともに,科学的手法によってパフォーマンスを向上させる例を学習し,科学的な興味関心を高めたり,広めることができれば,科学的な活動を広めるということで寄与できるのではないかと考えた。
科学的に体育と関係するスポーツ科学分野の中からバイオメカニクスに着目して,スポーツと科学との関係を学習させる企画をSSC(詳細は別途記載)という形で実施した。陸上競技を題材とし,大学体育学科榎本靖士先生との連携により,バイオメカニクス研究室及び授業スポーツ指導論受講者,陸上競技部の協力を得て,榎本先生による講義と大学生とを交えた測定などのフィールドワークの2回にわたり実施した。
これを短距離走の授業として展開してみた。走速度とピッチ,ストライドの関係を学習するため,バイオメカニクス的な手法(光電管,ビデオ撮影など)で計測し,考察し,試技する流れで展開した。一般にいう「速く走る」ことの背景について理解が進んだが,ピッチ,ストライドのコントロールを動作の改善により行う場合の提案,考察が十分に出来たとはいえない今後の課題である。
2) 今年度は,「科学的に観る・考える・調べる・発表する」をテーマにして,1年2講座を対象とし授業を試みた。以下,本年度実施した内容である。
1学期の授業(スポーツテスト,柔道)で,科学的な要素を取り入れた話をおこない,1学期最後の授業で以下の内容を行う。
1.1学期の授業で話した内容の整理
2.柔道の中で科学的な要素の説明
3.『スポーツを科学的に観てみよう』という内容で,「2006FIFAワールドカップ・ドイツ大会」を下の3つの項目で編集し,ビデオを見せた後に簡単な説明や実技をおこなう。弾丸シュート(無回転)・・・ 資料を配付して説明,浮いているボールを止める・・・ 卓球のラケット・ピン球を使って説明,曲がるボール・・・ 簡単な説明をおこなう。
4.『スポーツを科学的に証明してみよう』として,自分の好きなスポーツや関心のあるスポーツ分野で,科学的な要素がないか探してみさせ,テーマの設定,レポート作成の準備をおこない,2学期始めの授業でレポートを提出させた。
発表については,生徒達に希望を聞いた後,発表者を決定し,発表・説明の具体的な内容と練習計画を打ち合わせ実施した。1年1,2講座(男子38名)は,「マラソンランナーの走り方」,「インサイドキックを蹴り分ける(サッカー)」,1年3講座(男子20名)は,「キックの種類とメカニズム(サッカー)」,「ゴールキーパーの動き(サッカー)」の4つ(1講座2つ)を発表させ,簡単な練習の中で意識付けをおこなった。生徒による「まとめ」は,学年末最後の授業で,アンケート形式で取り入れる予定をしている。発表等の内容を見ている限り,上手に生徒が生徒を引っ張り進めることが出来たと感じている。
3) 身体ほぐしを題材として,身体ほぐしの実践や科学的理解の中から,自分の身体でうまく使えていないところやそれを使う工夫をすることで,パフォーマンスの向上や怪我の減少につなげようと試みた。
SSC(別途記載)の取り組みで,さまざまな競技の特性に応じた柔軟性チェックや改善プログラムを行った,男女合わせて約40名の生徒が参加し実践した。この取り組みでは2時間におよぶ講義や活動が行われたので,それを,部活動や授業の場で行えるよう生徒たちが相談して50分程度で活動できるものにまとめあげ,参加者中心に5回(毎月1回)実施した。また,それを単に興味関心のあるものが行うだけでなく,授業の場に広げ2年生の女子の講座で実践した。
現在の進行状況は上にあげたところであるが,生徒とミーティングを行っている中では,もっと身体の仕組みや動きの不思議な点を科学的に解明し広げていってはどうかなど今後の課題が出ており,次年度につなげて生きたい。


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